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マクロビオティックとは、マクロ(大きい、長い)+ビオ(生命)+ティック(術)の合成語であり、「長く活きる術、長寿法」と言う事になる。 語源は古代ギリシャ語の「マクロビオス」で「健康による長寿」「偉大な生命」などといった意味である。 マクロビオティックは、第二次世界大戦前後に桜沢 如一(さくらざわ ゆきかず)が自ら考案した食事療法の名称として広めたことから世界中に普及し、海外ではジョージ・オーサワと呼ばれ、マクロビオティックの提唱者として有名である。 桜沢の食事療法は、食育で著名な明治時代の薬剤監であり医者であった石塚左玄の食物に関する陰陽論からきたものです。 石塚左玄の食養1.食本主義・「食は本なり、体は末なり、心はまたその末なり」と、心身の病気の原因は 食にあるとした。 2.人類穀食動物論 ・人間の歯は、穀物を噛む臼歯20本、菜類を噛みきる門歯8本、肉を噛む 犬歯4本なので、人類は穀食動物である。 3.身土不二 ・居住地の自然環境に適合している主産物を主食に、副産物を副食にする ことで心身もまた環境に調和する。 4.陰陽調和 ・当時の西洋栄養学では軽視されていたミネラルのナトリウム(塩分)とカリ ウムに注目し、さらにそのバランスが崩れすぎれば病気になるとした。 5.一物全体 ・一つの食品を丸ごと食べることで陰陽のバランスが保たれる。「白い米は 粕である」と玄米を主食としてすすめた。 桜沢 如一の食事法の特徴・玄米や雑穀、全粒粉の小麦製品などを主食とする・野菜、穀物、豆類などの農産物、海草類を食べる。有機農産物や自然農法 による食品が望ましい ・なるべく近隣の地域で収穫された、季節ごとの食べものを食べる ・鰹節や煮干しなど魚の出汁、化学調味料は使用しない。出汁としては、主に 昆布や椎茸を用いる ・砂糖を使用しない。甘味は米飴・甘酒・甜菜糖・メープルシロップなどで代用 ・なるべく天然由来の食品添加物を用いる。塩はにがりを含んだ自然塩を使用 ・皮や根も捨てずに用いて、一つの食品は丸ごと摂取することが望ましい 参考:マクロビオティック懐疑論者の存在桜沢は左玄の陰陽論をヒントに、食品を「陰性」「中庸」「陽性」に分類することを追求した。 産地の寒暖や形而上の特徴から牛乳・ミカン類・トマト・ナス・ほうれん草・熱帯産果実・カリウムの多いものなどを「陰性」とした。玄米・葛粉(くずこ)は「中庸」、塩や味噌・醤油・肉などナトリウムの多いものは「陽性」とした。 桜沢は当時の科学にも結び付けたのである。一方、懐疑論者からは、「マクロビオティックス食事法が健康に役立つとしても、それは偶然である。なぜなら、マクロビオティックスは食物を物理的品質や栄養学的品質にもとづいて選んでいるのではなく、形而上学的特性で選んでいるのにすぎないからである。」という指摘もある。 マクロビオティックは、病状などに即して栄養学的にメニューを調整するといった食事療法とは根本的に異なり、生活そのものを改善するような平和運動を伴った思想が根底にあるとされる。 参照:ウィキペディアフリー百科事典 |