病気の原因「活性酸素」
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病気の9割は活性酸素が原因だった

最近、よく活性酸素という言葉を耳にしますが、活性酸素の研究が進んできた現在では、動脈硬化や癌だけでなく、生活習慣病などの病気の何と90%がこの活性酸素の仕業という事が明らかになっています。20世紀の医学最大の発見 が活性酸素です。活性酸素の研究は、1950年にアメリカの生化学者フリードリッヒらの研究からスタートし、1969年に弟子のマッコードの活性酸素を取り除く性質のある抗酸化酵素(SOD)の発見へと発展し、以後、世界中で研究が始まりました。

この活性酸素は、人間が呼吸により取り入れる酸素の1〜2%が「活性酸素」という物質に変身したものです。この活性酸素が私達の身体を酸化させる犯人だったのです。



活性酸素の本来の働き

私達は日常の生活で、さまざまな細菌やウイルスなどの病原菌、カビやほこり等の異物にさらされています。そしてこれらは常に大気中に浮遊し、呼吸するたびに大量に体内に入り込んできます。しかし、すぐに病気にならないのは、私達の身体にこれらの外敵に対する防御システムが備わっているからです。これが「免疫」というシステムです。外から進入してきた病原菌などを白血球が退治してくれるのです。そして、この白血球が病原菌などを退治する時に使う武器が活性酸素なのです。つまり、活性酸素は私達の身体を守る為に必要な強力な武器だったのです。

ところが、この大事な活性酸素も身体の中で必要以上に増えすぎると、健康な細胞を攻撃してしまうのです。いわゆる細胞の酸化です。例えば、釘を空気中に長い間放置しておくと錆びてしまいます。これが酸化です。切ったリンゴを空気中に放置しておくと茶色くなるのも酸化です。身体の中で活性酸素の攻撃により、この酸化が起こっているのです。肝臓の細胞が酸化されれば肝臓病に、心臓なら心臓病、血管にくれば動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞になるのです。癌も活性酸素のDNAヒットにより引き起こされます。長い間庭に置いてある古いゴムホースを想像してみて下さい。酸化して硬くなりひびが入ったゴムホースを。いつ破裂してもおかしくないですね。生きる為に必要な活性酸素も増えすぎると恐ろしいですね。


活性酸素の種類

活性酸素は、その発生の過程により次の4タイプがあります。

     1.スーパーオキサイドラジカル
     2.過酸化水素
     3.一重項酸素
     4.ハイドロキシルラジカル


活性酸素の発生原因

●呼吸●過度の運動●紫外線●X線●電磁波
●タバコ●ストレス●食品添加物●ダイオキシン●大気汚染
●農薬や殺虫剤●アルコール等々


活性酸素を抑える物質、スカベンジャー

体内で活性酸素の攻撃から体を守る働きをする物質をスカベンジャー(抗酸化物質)といいます。スカベンジャーは、次の3つに分ける事ができます。

1.酵 素
身体の中で合成されるスカベンジャーで、SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ等があります。

2.ビタミン
身体の外から取り入れるスカベンジャーです。ビタミンA、C、E、およびB群等が抗酸化物質です。

3.その他の抗酸化物質
カロチノイド(β-カロチン、アスタキサンチン等)、ポリフェノール(カテキン、ケルセチン等)、またセレン等の微量ミネラルが抗酸化物質としての働きをします。



活性酸素を除去するしくみ

スカベンジャーは活性酸素を一度に除去するのではなく、まず酵素系の抗酸化物質がスーパーオキサイドラジカルと過酸化水素の活性を消去し、次にビタミンやミネラル、β−カロチン、フラボノイド、カテキンといった補酵素が働いて一重項酸素やハイドロキシルラジカルの活性を消去します。こうして活性酸素は、最終的に水に分解されるのです。


病気にならず健康でいる為に

日本人の三大死亡原因(第一位 癌、第二位 心臓病、第三位 脳卒中)を始めとし、動脈硬化や、糖尿病、肝臓病、高血圧といった生活習慣病、老人性痴呆、リューマチ性関節炎、白内障、アトピー性皮膚炎、等々、病気の9割が活性酸素の攻撃により引き起こされています。

病気にならず健康でいる為に、まずは、この活性酸素の発生原因を取り除く為の規則正しい生活習慣や適度な運動と睡眠をとり、何より活性酸素取り除く働きをする栄養素を摂取する為の毎日の食事内容を見直す必要があります。現代社会で生活する上では、避けることの出来ない大量に発生する活性酸素です。自らの健康は自らが守るセルフケアの時代なのです。


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